6-00068-006-020-00074
文化庁長官賞
「炎の色」木芯桐塑布紙貼
村瀬克美(むらせ かつみ)
濃紺の作務衣を着た若い陶工が、腰を下ろしてじっと斜め前方を見つめる。
その真剣な表情や、身体を右に傾けた静謐でおおらかな造形全体から、作品の
仕上がりを不安と期待を抱きながら待ち続ける青年の心地よい緊張感が生き生きと
伝わってくる。抑制された色彩もその効果を助ける。
青を主体にした色調の中で、窯の熱気を映して赤みを帯びた腕と脚はいっそう健やかに
輝き、そこに蒔の音を響かせて燃えさかる炎の色を見るような気がする。
製作著作
社団法人日本工芸会
2003