5-00101-000-037-00581
東京都知事賞
とちふきうるしかさねばこ
栃拭漆重箱
矢野坂伸二(やのさかしんじ)
美しい斑を持つ栃の木の塊を刳り抜き、その上に漆を拭いて仕上げた台合わせの刳箱である。
栃の木独特の斑を拭漆により一層強調し、胴張りのある形態によく融け込んで
豊かな量感を見せている。加飾のない刳り抜きだけの仕事はよほど材質を見極め、
その材の持つ美しい杢を最大限に生かす一本の線、一つの面をぎりぎり追及しなければ
良い作品は生まれない。その意味で、この箱は充分に作者の力を感じ、身近かに置きたい優品である。
(第三十七回 日本伝統工芸展図録より)
製作著作
社団法人日本工芸会
1990