3-00050-000-043-00377
東京都知事賞
そうしゅんわりがいかざりばこ
早春割貝飾箱
田口善明(たぐち よしあき)
割貝を用いて、先の細長い草葉を力強く表現した飾箱で、
緊張感のある構図に新鮮さが感じられる。割貝は螺鈿技法のひとつである。
白蝶貝の極く薄い貝片を切り嵌めたもので、ひび割れが細かく入って
妖しく光り、繊細な美しさを醸しだしている。
表面は黒漆塗りではなく、染めた銀粉地の上に透漆を三回ほど塗り重ねた溜塗りで、
味わい深い漆肌は細密な割貝の魅力を見事に引き立てている。
作者は、雑草のもつ生命力の強さと美しさを表現したかったという。
(第四十三回 日本伝統工芸展図録より)
製作著作
社団法人日本工芸会
1996