1-00035-000-045-00025
日本工芸会会長賞
そめつけすみはじきばいかもんばち
染付墨はじき梅花文鉢
今泉雅登(いまいずみ まさと)
鍋島焼で古くから用いられてきた染付技法に「墨はじき」がある。
素焼した白磁胎に濃墨で模様を描き、その上から呉須の溶液で塗る。これを軽く
素焼すると、墨で伏せた部分が白く抜ける。現在でも染付の小紋などに用いられる。
作者はこれに着目し、十数回にわたり墨はじきを重ねて鉢の内面に、水を散り込む
梅の花をモチーフとして、心象風景を表現した。暗い深渕との境界をなす
鉢の白い縁が印象を深めている。
伝統技法を借りた、磁器の新しい表現への試みを評価したい。
(第四十五回 日本伝統工芸展図録より)
製作著作
社団法人日本工芸会
1998