3-00009-000-045-00382
朝日新聞社賞
はなびしもんたいまいらでんはこ
華菱文玳瑁螺鈿箱
北村昭斎(きたむら しょうさい)
螺鈿を中心とした古典作品の研究を基礎に、現代性を加味した制作を試みている作家であるが、
いっそう深みのある作品となった。螺鈿は、大きな菱紋には白蝶貝の穏やかな輝きを、
小さな花文には青みの強い輝きをもっ夜光貝を用い、また、裏に金箔を貼った玳瑁を併用している。
箱の形は長側面を三面にした変形の八角形であるが、側面に当たる光が、角度によって
貝の輝きに変化をもたらし、効果的である。
また、白蝶貝の一部にプラチナ粉、銀粉を蒔いて文様を表すなど、
微妙で繊細な感覚が随所に発揮されている。
(第四十五回 日本伝統工芸展図録より)
製作著作
社団法人日本工芸会
1998