NIHON KOGEIKAI
第36回 東海伝統工芸展
入賞作品解説


5-00123-222-036-00153

岐阜県教育委員会賞
欅杢拭漆飾棚
伊藤 渡


 木工芸は自然の恵みである杢目をどう表現するか、杢目と杢目の関連性とその素材の活かし方が大きなポイントになります。樹芯側を木裏、樹皮側を木表と呼び、木表のほうが安定した美しさを持っています。木裏は含水率が比較的少なく材質も硬く又乾燥した場合は木表側に反るという性質があるため、天板の表には一般的に木裏が使われますが、この作品の棚はすべて木表を使用しています。つまり木の性質に反抗して制作している訳です。これはあくまでも欅の木表の如輪杢の美杢を大切にしたかったからだと思います。木の反張伸縮をどう処理するか重大事になりますが、作者は見事に木の心を知り尽くせねばできない技を表現しました。

(第36回 東海伝統工芸展図録より)



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製作著作
社団法人日本工芸会
2005