|
平成14年 5月17日更新
金工の用語解説
鋳金(ちゅうきん) 溶解した金属を鋳型(いがた)に注入して成形する技法。 型には、込(こめ)型、惣(そう)型、蝋(ろう)型などがある。鋳物(いもの)ともいう。
作品例:齋藤 明* 蝋型朧銀鼎花器「萌芽」
作品例:角谷勇治 鷺ノ図肩衝釜
鍛金(たんきん) 金、銀、銅、鉄などの塊りや板を金槌や木槌で打ち延ばしたり縮めたりして成形する技法。 打物(うちもの)ともいう。
作品例:奥山峰石* 朧銀鉢98
作品例:田口寿恒 鍛朧銀鉢
彫金(ちょうきん) 鋳造(ちゅうぞう)又は鍛造(たんぞう)された金属器に、鋼(はがね)の鏨(たがね)で 彫って加飾する技法。透し彫、象嵌(ぞうがん)、布目(ぬのめ)象嵌、切嵌(きりばめ)象嵌、 鑞流(しろうながし)などがある。彫物(ほりもの)ともいう。
作品例:増田三男* 金彩銀壺「溝蕎麦の咲く頃」
作品例:池田珪子 金彩彫し桜花文飾り筥
接合せ(はぎあわせ) 二種以上の金属を切り口で鑞(ろう)付けし形づくる鍛金(たんきん)の一種。
作品例:山本 晃 切嵌象嵌接合せ鉢「厳」
作品例:大須賀 選 縄目文色釜接合皿
重ね金(かさねがね) 二種以上の金属を面の部分で鑞(ろう)付けし、鏨(たがね)で彫って文様を入れ、 彫漆(ちょうしつ)と同様の効果を得る彫金の一種。
作品例:浅井盛征 重ね金香炉
作品例:玉川宣夫 木目金花瓶
吹き分け(ふきわけ) 異なる金属を別々の「るつぼ」で溶解し、一つの鋳型に交互に注入し器物をつくる鋳金の一種。
四分一銀(しぶいちぎん) 銅三、銀一の割合の合金。朧銀(ろうぎん)ともいう。
作品例:渡邊 正 蝋型朧銀布目百花壺
作品例:中川 衛 象嵌朧銀花器「鶴鳴き渡る」
唐金(からがね) 銅に錫、亜鉛、鉛などを加えた合金。青銅ともいう。
作品例:金森映井智* 象嵌鋳銅花器
作品例:大澤光民 鋳ぐるみ鋳銅花器
砂張(さはり) 銅に、錫、鉛を加えたもの。青銅より錫の割合が多い。
作品例:魚住安彦 砂張千筋文様水指
白銅(はくどう) 砂張より錫の割合がさらに多い。
黒味銅(くろみどう) 銅にアンチモニー系の金属を加えたもの。
黄銅(おうどう) 銅と亜鉛の合金。真鍮(しんちゅう)ともいう。
赤銅(しゃくどう) 銅に微量の金を加えたもの。
作品例:田中正幸 赤銅銀接合せ鉢
作品例:鹿島和生 華葉文接合せ四方鉢
和銑(わずく) 砂鉄を日本古来の製鉄法[たたら炉]で製錬した鉄で、非常に硬く、錆びにくい。 最上級は玉鋼(たまはがね)として日本刀に使用される。鋳鉄を混入して茶釜に用いる。
作品例:高橋敬典* 和銑田口釜地文根引松
作品例:根来茂昌 姥口静寂釜 (*:重要無形文化財保持者)

製作著作
社団法人日本工芸会
1998