NIHON KOGEIKAI
第五十四回 日本伝統工芸展
受賞作品解説


5-00112-000-054-00550

東京都知事賞

ほおふきうるしもりき
朴拭漆盛器

川口清三(かわぐちせいぞう)


 刳物は、一木から彫り出す自由な造形性、木の持つ量感と材質感の表出に創作の課題がある。本作品は、力強い曲線を持った楕円形を組合せ、宇宙を造化する陰陽の力を表現した。十年間乾かした朴を一度に削りだすのではなく、鑿(のみ)と小鉋(かんな)のみで、くるいが生じないよう、また木の導管に配慮して半年間かけて少しずつ彫り出した。木目の美しさと深みのある色調は、拭漆を十回施しているからである。ダイナミックで重量感のある造形感覚は、今回の木工出品作の中で一際光彩を放っていた。
                                    (内田篤呉)

(第五十四回 日本伝統工芸展図録より)



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製作著作
社団法人日本工芸会
2007