3-00319-000-055-00444
日本工芸会奨励賞
ちんきんはこ「まがきのさと」
沈金箱「間垣の里」
水谷内 修(みずやちおさむ)
間垣とは海からの強風を防ぐため竹を透き間なく並べたもの。作者は能登の庶民の作った造型力と哀歓にひかれた。竹林の艶やかな肌とは異なる風雨に晒された竹の枯れた肌を表すため、輪郭の線彫(せんぼり)のほかに丸刀(がんとう)を裏がえして擦(こす)る手法を開拓した。金粉・青金粉・プラチナ粉、部分的にカーボン粉を使用。蓋の中の二段に波文を彫り潮香を表す。
(柳橋 眞) |
(第五十五回 日本伝統工芸展図録より)
製作著作
社団法人日本工芸会
2008