NIHON KOGEIKAI

伝統工芸なぞなぞ百科

NAZO-NAZO-009-D


彫金(ちょうきん)


彫金(ちょうきん) には、いろんな技法がありますが、
まず、鏨(たがね)をつかう技法としては、
金属に文様や線を彫る「蹴彫」(けりぼり)と、
空白部分を透かす「透彫」(すかしぼり)があります。


蹴彫(けりぼり)、透彫(すかしぼり)の見本
(増田三男作)

また、彫金(ちょうきん)のさいごの工程で、
鍍金(ときん)という技法がほどこされる場合があります。

これは、金属の表面に、金や銀などの色をつけることをいいます。
金の色をつけるわざを、金銷(きんけし)とよびます。

金銷(きんけし)のおもな工程は、以下のとおりです。


 (1)           (2)
 金と水銀を混ぜ加熱して溶かす 金と水銀のアマルガムをつくる


 (3)           (4)
   地板にアマルガムを塗る  水銀を蒸発させて金を固定する 


 (5)
金銷(きんけし)の終了

鍍金(ときん)のわざにより、
金工の作品は、一段と美しくなります。


人間国宝(にんげんこくほう)のおひとり、
増田三男(ますだ みつお)さんの工房を拝見してみましょう!

増田三男(ますだ みつお)さんの工房は、埼玉県の浦和(うらわ)にあります。
若いときに、富本憲吉先生の指導を受けられましたがいまでも当時のことをよく偲(しの)ばれます。
静かな工房で、おひとりで黙々とお仕事をされています。
鏨(たがね)を打つ音だけがひびきます。
愛用されている鏨(たがね)
自然からうけた感動をたいせつにしながら、日々作品制作にはげんでおられます。

写真:安田 正


増田三男(ますだ みつお)さんの最近の作品を鑑賞してみましょう!
(作品をクリックすると、大きい写真があらわれます)

増田三男(ますだ みつお)さんは、1909年、埼玉県のお生まれ。

東京美術学校金工科彫金部を卒業後、富本健吉(とみもと けんきち)の指導をうけながら作品を発表されました。

1962年より、日本伝統工芸展に出品し各賞を受賞。

1991年に、彫金(ちょうきん)で、
人間国宝(にんげんこくほう)に認定されました。

銀、銅、黄銅、鉄などを打ち出して成形した壺や箱に、
自然からヒントをえた模様を彫り込んだ、季節感に富んだ作品が多いようです。
とくに、鍍金(ときん)をほどこした作品が素晴らしいといわれています。

写真:日本伝統工芸展図録より


NAZO-NAZO

テーマ:「金工」は、ここまでです。

さいごまで読んでくれたみなさん、ありがとう!

ほかの「なぞなぞ」にチャレンジするときは、下をクリックしてください。


伝統工芸なぞなぞ百科の表紙へ


製作著作
社団法人日本工芸会
2000