NIHON KOGEIKAI

伝統工芸なぞなぞ百科

NAZO-NAZO-023-D


鍛金(たんきん)


奥山峰石(おくやまほうせき)さんは、
鍛金(たんきん)のわざで、
人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定されました。

現在、東京都北区の工房でお仕事をされています。

まず、奥山さんの作品をいくつか見てみましょう。

鍛金(たんきん)のわざでつくられる作品がどのようなものか
おおまかにつかんでください。

番号にカーソルをあわせると、
作品があらわれます。

いろんなかたちの瓶や壷があらわれましたね。

奥山さんは、これらの作品をつくるとき、
銀や銅の金属板をたたくことからはじめます。

とくに1番や5番、7番など、
微妙な曲線を、金槌や木槌だけをつかって
どうやってかたちどってゆくのでしょうか?
とても不思議ですね。


ではつぎに、このような作品が
どのようなプロセスでつくられるのか
奥山さんに教えていただきましょう。

そのまえに、ここで、ひとつの作品を
じっくり見ることにします。

作品にカーソルを近づけると
右側に拡大した写真があらわれます。

拡大部分は3ケ所です。


うちこみぞうがんはち しだれうすずみざくら
打込象嵌鉢「枝垂れ薄墨桜」
2002年

作品の表面に桜の花びらがいっぱい見えますね。

鉢のかたちができあがった後に、
その表面に、細かく切られた別な金属片が
無数に打ち込まれているのがわかります。

このわざは、「打込象嵌」(うちこみぞうがん)と呼ばれます。

奥山さんは、「鍛金」(たんきん)のわざで、まず器物のかたちをつくり、
そして、その表面に「打込象嵌」(うちこみぞうがん)のわざで
模様をつける仕事を得意とされています。


作品制作の工程


奥山さんの作品は、大きく3つの工程をへてつくられます。

写真とビデオのアイコンをクリックすると、新しいウインドウがひらきます。

それでは、それぞれの工程をみていきましょう。

左の写真と説明、そして右のビデオへと順に進んでください。

(1)

鍛金の工程

かたちをつくる


写真と説明


ビデオと説明

(2)

加飾の工程

文様をつける


写真と説明


ビデオと説明

(3)

仕上げの工程

美しく仕上げる


写真と説明


ビデオと説明

このように、それぞれの工程で
長い時間をかけて仕事をすることにより、
あじわいのある美しい作品ができあがるのですね。


インタビュー


奥山峰石(おくやまほうせき)さんに
インタビューしました。

写真をクリックして、VTRをご覧ください。

(1)

「鍛金」のわざで重要なことは何ですか?


QuickTime Movie

(2)

これからどんな作品をつくってゆかれますか?


QuickTime Movie

作品づくりでお忙しいところ、長い時間をさいていただき、
インタビューにお答えいただいた奥山さんに感謝いたします。

奥山さんは、「鍛金」のわざはとても難しく
習得するのに何年も何十年もかかるけれど、
若い人たちの中から、この世界に興味をもち
自分もチャレンジしてみようと思う人が
1人でも多くあらわれることを期待しているということです。

伝統工芸の頂点を極めた人間国宝ですが、
みなさんも、しっかりとした志(こころざし)をもって向かってゆけば、
ほんとうに親切でやさしい先生になってくれると思いますよ。


それでは、さいごに
奥山峰石(おくやまほうせき)さんの最近の作品を鑑賞してみましょう!
(作品をクリックすると、大きい写真があらわれます)

奥山峰石(おくやまほうせき)さんは、1935年、山形県新庄市のお生まれ。

笠原宗峰鍛金弟子入り。1984年、伝統工芸日本金工展で文化庁長官賞受賞。

1989年に、日本伝統工芸展で高松宮記念賞受賞。

1995年、鍛金(たんきん)の技術で、
人間国宝(にんげんこくほう)に認定されました。

奥山峰石(おくやまほうせき)さんの作品は、どれも軽くて丈夫な上に、
シャープで、趣のある造型美をうちだしています。

銀や銅、赤銅(しゃくどう)などの板金を鑞付(ろうづけ)して
器物を打ち上げ成形する接合技法に優れ
さらに、打込象嵌、鑞流、金消(きんけし)などの技法にも卓越されています。

近年は、自然の形象に題材を取り、
現代にマッチした端麗で清々しい印象をはなつ作品を発表されています。

写真:日本伝統工芸展図録より


NAZO-NAZO

テーマ:「新幹線」は、ここまでです。

さいごまで読んでくれたみなさん、ありがとう!

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製作著作
社団法人日本工芸会
2004