NIHON KOGEIKAI

伝統工芸なぞなぞ百科

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(2)鋳型制作の工程(B)

土をかぶせ鋳型をつくる

作品の原型ができたあと、これをすっぽり土でおおい鋳型の外型をつくります。この時につかう土も、やはり「真土」(まね)です。鋳金の技法は、最初の段階から、つまり鋳型の制作工程から、すでに手順ががとてもたくさんあり、素人にはややこしいのですが、おもにつかわれるものは、土と粘土と水です。齋藤さんの工房の床に敷きつめてあった土は、水で溶いてつかわれたり、固めて焼いてつかわれたり、粉にもどしてつかわれたりと、いろんな局面で登場し、変幻自在です。

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お弟子さんが、「真土」(まね)を準備します。その日の気温、湿度などによって、土と、粘土と水を配合する加減が微妙にかわります。長年の経験がものをいいます。

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完成した原型の表面に、真土を塗って外型をつくります。白く見える部分は、真土の素焼きのかけらです。吸湿性があるので、これを当てて、余分な水分を吸収させながら作業します。

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外型ができたら、床の真土を中央にかき集めて山をつくり、その中に埋めて乾燥させます。

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外型が乾燥したら、その強度を高めるために、針金で胴締めをします。

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そして、さらに真土が塗られて外型は次第に太っていきます。

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写真は、中子(なかご)の中から、芯につかっていた、わらの縄を取り出しているところです。鋳型を焼成するとき、縄が残っているとうまく焼けないのだそうです。

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写真は、完成した外型の口の部分です。

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蜜蝋と松脂でできた「蝋」が、ここでもう1回登場します。飴のように棒状なったものが適当な大きさに切られます。

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これが、鋳型の口のところに、とりつけられます。湯口です。鋳込みのときに、金属(湯)が流れ込みやすいように微妙な傾斜がつけられています。

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湯口の部分が完成しました。あとは、この全体にさらに、真土がおおいかぶせられて、鋳型の完成となります。

PHOTO: YASUDA TADASHI
2003/09/16 - 2003/09/21


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製作著作
社団法人日本工芸会
2004