NIHON KOGEIKAI
第33回 東海伝統工芸展
入賞作品解説


2-00255-222-033-00128

愛知県知事賞
紬織着物「薄月」
青山直子

 着物という形の上で展開する連続模様の美しさ。ゆったりとしたグラデーションの経縞に、よく計算された緯絣を配することによって複雑な織色の文様が生まれ、縦横斜めへと無限に広がってゆく様は、絣織文様独自の世界であり魅力でもある。
 一織り一織り丁寧に緯絣を少しずつずらしながら織るっことによってできる曲線は、観る者に柔らかな印象と心地よいリズム感を与える。
 色彩を極力抑えた中でほのかな黄色からは、ぼんやりと霞んだ春の夜の月のイメージが膨らみ、作者の濃やかな感性が想像できる秀作である。

(第33回 東海伝統工芸展図録より)



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製作著作
社団法人日本工芸会
2002